ターミネーターばりメカ義足への道

50代、肉腫(サルコーマ)ザバイバー、大腿義足への私的備忘録です

私の決心

セカンドオピニオン外来を終え、やはり命のことを第一に考えると現時点の状況からは切断が最善なのは間違いないな、と思えるようになり、改めて主治医の先生との面談で切断の意向である事を伝えました。先生からは最終的に手術日前日にも意思確認するからとのこと。人の心は移ろいやすいものですからね…。

先生にお伝えしたのをさかいに、この先の方向がハッキリ決まって、だんだんやることがみえてきた感じです。

 

勿論ふとしたときに、理不尽に悲しくなったりもしてるので今後もそんなことも何度もあるかと思うけど、進む先は決めたからそこに向かって頑張るしかないかな~と、今は思ってます。

 

そうとなると…この先いつまで会社を休むのか?今は有給で消化してるけどいつまで休めるのか??お給料は???

いったん手術となって入院となるとその後も化学療法に入っていくので、しばらく入院は続き出社もできない。病室でのPCチェックにも限界が…

 

入院まであと数日…総務への確認事項をまとめ、入院前に確認しなくちゃと事務処理を進めるなか、ホント急な事で同僚には迷惑かけてるなぁ…と、みんな暫くは休めないだろうなぁ…と、緊急での人員補充をおこなうけれども…当事者はかなり大変だろう…

ただ、今は頼もしい後輩が居るので何とかなるな、とあまり心配はしていないのでした。ごめんな😅これ本心です。この人が居ないと仕事が回らないなんて職場は無いですから、なんとか仕事はそれなりに回ってくもの。復帰の暁には美味しいもんご馳走せねばです。

 

 

ちなみにうちの会社の場合は4月から新年度の有給休暇がつかえるので、今年度の有給休暇日+来年度の有給休暇日を使い切るのが5月9日、そこから欠勤(給与あり)3ヶ月、となると8月10日から休職(給与なし)が1年間、これ過ぎると恐らく解雇となるみたい。

ここのラインを過ぎる前にどんな形かでも一旦復職してないと、て感じみたい。まぁその時の会社の状況にもよるけど。

 

休職に入ったら保険組合へ傷病手当金の申請、直近の平均給与2/3がマックス1年6ヶ月受給できるもよう。そこから、厚生年金、健康保険、住民税、介護保険料、財形積立金、など給与からてんびきされている支払い分を会社が立て替えてくれるらしく、私は会社へお支払いすることに。

これは8月10日以降の話だから。化学療法一発目の結果次第かなぁ~

セカンドオピニオン外来

左足切断というショッキングな宣告には正直向き合うことができませんでした。ありえへん💦自分の足でもう歩けない、走れない、そんなことある?無いわ無いわ…って、想像できませんでした。

 

主治医の先生も最速で手術日(3/19)は押さえてあるけれども私の気持ちが治療方針に納得して同じ方向を向いてないと進められないし進めない、先延ばしもありとして、先ずよく考えて欲しい、とのこと。ただ今の状況、命の事を考えると、化学療法を直ぐにでも始めたい状況であるとのこと。

 

事の顛末をパートナーに話したところ、なんでやねん💢足を元どうりにしろ!切断って簡単に言うな!!ってなぐあいで怒りまくり…

私の説明だと、そうなるよなぁ~先生も簡単には言っては無いんやけどな…

先生から一度パートナーさんにも説明させてもらいます、とのこと。説明の場を何度か頂いて質疑応答、パートナーからは足を何とか残す方法は無いのか、という希望に、こういう状態でならば可能だけれど、残した足の機能面や皮膚の常態の悪さなどリスクが多く、化学療法への対応が遅れる可能性が高いとのご説明。それでも納得できないパートナー…そうだよね、なかなか納得なんてできない。横でスッゴく怒ってる人がいるとなぜか一歩引いて落ち着いて見ちゃう私としては、少し冷静になれたかも。

 

看護師をしている姉に報告したところ、もちろんびっくりはしていたかと思うけど、流石に医療従事者、うちの大学病院で診てもらうか?と。

よく聴くセカンドオピニオンってやつ、確かにお姉の大学病院か大阪の癌センターか、どっちかに聞いてみたい、と思っていました。

 

主治医の先生に相談したところ勿論賛成ですとのこと、ただどこの病院もセカンドオピニオン外来の予約を取るのに2-3週間はかかるので、手術は先延ばしになってしまいそう…

ならば裏の手💦お姉に頼んで手術予定日前に予約をねじ込めないか?相談したところ、無理やり最速でねじ込んで貰えてなんとかセカンドオピニオン外来を受診することができました。

本当にありがとうお姉ちゃん。

 

主治医の先生はお姉さんにもお話聞いていただいた方がいいとのことで、お姉とも一緒に主治医の先生の今迄の話を聞いてもらった。姉は足を残すことにこだわって機能不足した足が残ることも、化学療法が遅れることも、すごく心配していた。

 

姉には絶大なる信用をおいている私は、自然と姉が納得する方針が、結局私も安心するんだよなぁ~と思うのでした。

 

セカンドオピニオン外来の当日、姉から担当の先生はとてもソフトな先生であることは聞いてましたが、やはり初めての会う先生に緊張でした。主治医の先生からの報告書とデータはすでに姉から渡してあり、先ず先生からご質問は?と、私は左足の切断と宣告されたけれどもそれが最善であるのか、また足を残す方法はないのか、を先ず伺いました。

先生の見解も主治医の先生と同じく、今の状況では左足切断が最善とのこと、先ずは命の事を考え化学療法を進めることが第一ですと。先生と同世代だったこともあり、まだまだ頑張って生きましょうと、背中をぐっと押されました。

急展開…え、きいて無いわぁ…

大きくなるばかりの脹ら脛、今年(2024年1月)に入って、皮膚が悪くなる前にデスモイド腫瘍を切除する方向に治療方針が変わることとなりました。

再発のリスクは有るけれど大きくなり過ぎて生活が辛い…主治医の先生と納得の上、手術日が3月5日に確定してそれに向けて準備を進めてました。

 

これとは別の話で、会社で行う定期健康診断(12月)の結果が1月に届き、肺に結節影、精密検査要の診断票が…

ん?精密検査、それも肺??

いつも健康指導をうけていたので今年もまた職場に電話がかかって聞き取り調査だの、面談だの、ホントに面倒なんですよね健康指導って…なので中性脂肪値やBMI値しか気にしてなかったので、突然の通達にビックリ💦

改めて確認したところ、呼吸器内科で診断を受けてくださいとのことで近所でクリニックを探して受診することに。

 

クリニックではMRIの画像より最初の一言目が、どこか癌を患ってませんか?と…なんですと??

転移したと思われる影が肺に有るとのこと。急ぎ大学病院で、気管支鏡検査を行い生検が必要と畳み掛けるように言われました、とにかく急いでと…

デスモイド腫瘍で大学病院に通院してることを伝え、同じ病院の呼吸器内科でさらに診てもらうこととなりました。

 

全く寝耳に水、肺ですか??

そんな診断を受けてから、なんだかコホコホと空咳もでるようになり、ほんま病は気からかよ💢って私の心弱すぎ…と思いました(^。^;)

 

気管支鏡検査とともに、脹ら脛のデスモイド腫瘍に関しても改めて生検が必要となり生検の為の手術が急遽設定され、切除手術はいったんキャンセル、肺の結節影の犯人探しが始まりました。

 

気管支鏡検査、これほんとに死ぬかと思うほど私はしんどかった…マジでトラウマ

鼻に管刺されて鼻呼吸せなあかんのですが、途中あまりに咳が出過ぎて涙が出てしまい鼻から息吸うのがメチャクチャしにくくなったんです、ホントじたばたしてたと思う。

そんな気管支鏡検査の結果は採取する組織が少なすぎてなにもでなかった、とのこと。何じゃそれ…

なのでもう一度再検査させてください、という説明にドン引きでした。けどこれってNOは無いよね…なんだかなぁ…と言う気持ちでした。

 

一方、脹ら脛の生検の結果が一部届き、脹ら脛からは悪性のものが確認できたとのこと。

へ、デスモイド腫瘍って悪性ではなかったん違うん??先生も今一度当初の針生検結果を再確認されたけれど、この時の組織の診断に間違いは無いとのこと。

デスモイド腫瘍が悪性に変異、もしくはあらたな悪性腫瘍が併発してたって事か、ここは未だ調査中。

 

で、私の治療は今後どうなるかというと、肺の転移は広がっているため切除不可、今は第一に化学療法を開始する必要があるとのこと。

肺の結節影は脹ら脛からの肉腫の転移として命に関わる肺の治療が先。

しかしながら、脹ら脛はこちらがジタバタしてるのと関係無くスクスク大きくなっていて、皮膚の常態も急速に悪く(紫色)なっていました。生検後の縫合部分は皮膚がひっついてくれず中から体液が出続けるという始末。

これでは化学療法が開始できない常態と言うご説明、そこで左足膝上で切断し、回復後速やかに化学療法を開始するのが命を救うことを考えると最善で有るとのこと。

 

ほんとに急展開過ぎて先ず受け入れられませんでした。

ただ、気管支鏡検査がいったんキャンセルとなった事だけが救いです。

少しづつ大きくなるデスモイド

経過観察が一年ほどたち(2023年4月)、脹ら脛のグリグリは少しづつ大きくなり、成長が止まることも、小さくもならない状態で時間が過ぎていきました。

 

先生よりお薬の投与の提案があり、トラニラストを飲み始めますが、特に状況変わらず、その後セレコキシブ、レパミド、ラロキシフェン、等も追加されましたが変わらず…またに、疼くような痛みが出だしたことを伝えたら、頓服として、ロキソプロフェン、ジクロフェナク、の処方、ただ足がうずく痛みの時って残念ながら利いてる気がしない…

 

この年の夏はもう脹ら脛がおおき過ぎてロングスカートしかはけなくなり、ジーンズも無理、ワイドパンツを買うも左脹ら脛がぱっつんぱつんで…駄目だ…もうフレアパンツかロングスカートしかないかなって…

とにかくロングスカートを持ってなかったもんだから、一式まとめ買い💦ロングスカートの種類が沢山ある時代で良かったぁ~と思いながら目に付いた物を片っ端から購入…こんな事で散財するとはね(>_<)思いもしませんでした。

 

良性と悪性の 中間群とは

針生検と言われ少しビビっていましたが、麻酔を打っていただいてからの針刺しなのでそれ程痛いものでは有りませんでした。ただ針が筋膜を通過するときが一番痛いみたいです、と先生がいったとおり プッツ てゆう感覚と同時に痛みが…先生ホンマやね痛かったわ…

 

生検の結果は二週間程かかると言うことで、改めて診察日に説明を受けました。

やはり、私の脹ら脛にできたグリグリは デスモイド腫瘍 とのことでした。

 

ただ、この腫瘍は遠隔転位しないので悪性のものではないが、大きく成長したり、成長が止まったり、または小さくなったりと、不思議な経過をたどる腫瘍で有るようです。また、切除した場合の再発率がとても高い為、発症場所にもよりますが経過観察、痛みのコントロール、として対応するのが基本治療とのこと。

 

なので、基本治療にのっとって3ヶ月毎に診察、半年毎にMRI撮影として、経過観察を続けることとなりました。

 

私の足のグリグリは順調というか💦少しづつ大きく膨らんでいきます。

 

 

はじまりは、デスモイド腫瘍(2021年秋)

今から三年ほど前(2021年10月頃)に左足脹ら脛の膝下あたりを触ると奥の方に小さいグリグリが在ることに気付きました。触っても痛くはない、なんやろ?カングリオンかな?

 

少し気になったので近所の総合病院に行って診てもらうことに。レントゲンやMRI撮ったりしましたが、結果は左膝にたまった水が脹ら脛の方に落ちてきて溜まってる、との診断でした。

 

もともと、左膝は学生時代に半月板を痛めていたのですが、30才過ぎに習いだしたフルコンタクト空手をきっかけに…更に痛めてしまい、膝の中で浮遊してる損傷した半月板を除去する手術をしてまして、それ以降も左膝は時おり腫れたり治ったりを繰り返していました。

 

グリグリは膝に溜まる水と同じかぁ…と、それと同時に私の左膝はだいぶ傷んでるとのことで、人工関節の説明をされて手術を検討することを総合病院の整形外科の先生は進めてきました。今は歩くのに膝はそんなに痛くないんやけどなぁ…人工関節っておおげさちゃう?

うぅん…何かしっくりこない診断やなぁ、と思いつつ、そのまま数ヶ月痛くもないので放置していました。

 

年を越して2022年、人工関節の手術がホントに必要なのか?と、そちらの方が心配になりだして大学病院で診てもらうことにしました。

このときはグリグリよりも膝間接の方が気になっちゃってたもんだから、そこの先生から膝は痛んではいるけれど未だ人工関節を検討する時期ではないよ、との説明に一安心し、グリグリに関しては水では無いようだって見解で、痛くもないため更に調べることをしませんでした。

 

それからまた数ヶ月経って、脹ら脛をさわっていたら、んん?前より大きくなってんちゃう(..;)

 

とりあえず痛くはないので、近所で整形外科を探して診てもらったところ、触診でそこの先生が水でも脂肪でもないね、と…MRIで画像診断してもらうことになって再び撮影。

その結果、画像だけでは判断できないため腫瘍の専門医のいる病院で診てもらうことを進められ、前回とは違う大学病院の整形外科での診察予約をしていただくことになりました。

 

この大学病院でも、改めてMRIの撮影とのこと。(またですか…)直近で撮影したものは造影剤無しなので、今回は造影剤有りでの撮影が必要とのこと…なんだかなぁ…仕方ないけどね。

また、院内のMRIは来月まで予約で一杯だから院外のクリニックを予約しますので明日以降何時が良いですか?って…💢

こちとら仕事を休んで通院してるので出来る限りやれることは当日やって欲しいんですけど?って気持…あまりにも違う時間軸で動いてる病院のシステムに少しイラッとしたことを覚えてます。

 

結局、近所の整形外科の先生が当日中にクリニックのMRIの枠をおさえてくれたので、無事に撮影終了。また翌週にこのデータを持って大学病院を受診したところ、『おそらくデスモイド腫瘍と思われるので、針生検で組織を採って調べましょう』となりました。

 

2022年4月、グリグリを発見してからかれこれ半年ほど、このこの正体 デスモイド腫瘍 とゆう名前を初めて聞くこととなりました。

なんか、名前だけだと悪そうな腫瘍なんですけど、これがかなり変わった腫瘍である事を後々知ることとなります。

左大腿義足となることを決めた日

肉腫(サルコーマ)との宣告から、左足が義足となることになりました。

ここに至るまでと、これからの事を私的備忘録として友人の進めもあり初めてのブログを始めてみます。

三日坊主なもんで…いつまで続くかとは思いますが。